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もんもん趣味レーション!

あの「まち」はアイソスタシー

 諸般の都合により、空き時間を使ってある都市の「まちあるき」をしていました。仕事や習い事の都合でよく足を運んでいたところではあったのですが、それ以外の場所に赴くことはなかったので、これを機会に、いままで行かなかった地区をピックアップしてめぐることにしました。

 普段下車する場所は、海沿いの、それはそれは絵に描いたような「都会」です。私みたいな田舎者にとっては、なんでもあるまち。今回は、同じ名前のまちでも、住宅街や農地が広がったエリア、老若n、いや高齢の方がよく歩く商店街と、「そのまちといえばこれ!」といわれるところを外して歩きました。写真だけみせたら、違うまちの名前が浮かびそうな、そんなところばかりです。何日もかけて、普段乗らないような路線を(食費を削って)利用し続けました。(もう、ねぎしのレジで半べそをかきながら渡した千円札の厚みはしばらく忘れられません)

 まちあるきの感想としては、「どこのまちも、抱えている問題は大して変わらない」ということに尽きます。「このまちといえばこれ!」という観光者に近しい目線を捨てて見つめると、高齢化や道路舗装の問題、ここに書ききれないほどの問題を抱えている、そしてそのことが華やかなイメージによって隠されている、そんな気がしました。ああ、私の知っているあのまちは、一部に過ぎなかったんだ、氷山の一角だったんだ、と身に沁みて感じました。かといって、すべて知るからこそ愛する資格があるだの、海沿いの美しい街を知るだけではにわかだ消えろ、なんてことは思いません。まちの愛し方は千差万別ですし、それ自体に規定の枠組など存在しないので、各自の好きな愛し方を貫ければ良いのではないでしょうか。私自身は今回の経験で、深くまちに触れることができ、新しい一面に気がつけたので、御の字かなと思っています。

 つらつらと書きましたが、是非遊びにいらしてください。諸事情でまちの名前は出せませんが、言ってみてほしいものです。